art cruise gallery by Baycrew's

Toranomon Hills,
Tokyo

EXHIBITIONS

宇佐美雅浩「Manda-la Somewhere」

2025.8.29(Fri) – 2025.11.3(Mon)

『Manda-la Somewhere』でフォーカスする宇佐美雅浩さんの「Manda-la」シリーズは、各地の人々や、その人物にまつわる文化や背景を仏教絵画の「曼荼羅」のように一枚の写真に収める試みです。現地での綿密なリサーチと対話を重ね、その土地の歴史や社会を映し出す本作は、完成までに数年を要することもあります。学生時代に始まり、25年以上続くこのプロジェクトは、まさに宇佐美さんのライフワークと言える作品群です。大きな特徴ともいえる一切の合成を行わない手法は、舞台芸術を思わせる緻密な構成と演出で、写真表現として高く評価されています。

本展では、友人を被写体とした初期作から、最新作《大林春美 東広島 2024》までを一堂に公開いたします。昨年制作された《大林春美 東広島 2024》は、戦時下における東広島の住民が原爆被害者の救護に尽力した歴史や、地域を支えてきた酒造りの文化を織り込み、壮大なスケールで描き出した作品です。また、あわせて展示される《早志百合子 広島 2014》は、広島に何度も足を運び、地元の協力者500名以上と共に制作した渾身の一作です。そこには、戦争の記憶を未来へ伝えたいという強い思いが込められています。

戦後80年という節目の年に、本展が過去と向き合い、これからの時代への問いを投げかける貴重な機会となりましたら幸いです。

宇佐美雅浩

1972年千葉県生まれ。1997年武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。東京を拠点に活動。近年の主な展覧会に2024年「マツモト建築芸術祭2024 ANNEX」(旧松本市立博物館、長野)、2025年個展「Recollection ⇆ Vision 東広島の過去・現在・未来」(東広島市立美術館)がある。

住所
〒105-5503
東京都港区虎ノ門2-6-3 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー3F
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入場料
無料
営業時間
11:00-20:00(19:30Last entry)
休廊日
8/28まで休廊・8/29よりOPEN